海外に目を向けると、それぞれの地域でインターネット利用の特徴が見て取れます。


海外展開をする際はそれらの特徴を考慮した戦略が必要です。

地域別にどのような特徴の違いがあるか見ていきましょう。

【台湾、韓国: 高い普及率と市場の特色】

台湾と韓国では、それぞれ79.25%と92.72%(2016年)と高いインターネット普及率を誇ります。


台湾ではECサイト市場が飛躍的に成長しており、2018年には約14兆7,805億円の売上高を誇ります。

また、フェイスブックの利用率が78%と高いことも特徴です。

韓国では、特にオンラインゲーム市場が活発で、政府の支援も受け成長してきました。

ただし、市場の飽和状態やゲーム中毒による問題も顕在化しており、政府は法整備を進めています。

【中国: 巨大な市場と規制の厳格さ】

中国のインターネット利用率は53.2%(2016年)とそこまで高くありませんが、利用者数は7.31億人と世界最大です。


中国でサイト運営をする場合は、中国政府に許可を取り、ICP番号とよばれる認証番号の発行を受ける必要があります。

規制は厳格ですが、その巨大な市場にアプローチすることは大きな機会となります。

【ヨーロッパ: 地域ごとのばらつき】

ヨーロッパでのインターネット利用者数は5億6千万人を超えますが、利用率は国ごとにばらつきがあります。


北欧諸国では9割を超える一方、南欧や東欧諸国では6割程度にとどまっています。

地域ごとの文化や経済状況が利用率に影響を与えています。

【北米: 先進国のトレンドを追いかけて】

北米はアメリカ76.18%、カナダ89.94%(2016年)という高い普及率を誇るインターネット先進地域です。


ここはインターネットトレンドの発祥地であり、そのトレンドに追従し続けることが成功の鍵となります。

【アフリカ: 普及率の低さと課題】

アフリカは60弱の国と地域からなり、総じて普及率は5割程度と低めです。

固定電話の未普及や携帯電話のプリペイド制度の影響などが普及の障害となっています。

アフリカ市場に進出する際には、これらの課題に対する戦略が必要です。

【東南アジア:多様性と挑戦】

この地域でインターネット普及率は、2021年時点で約49.7%となり、7億2千万人がデジタルの世界に足を踏み入れています。

しかし、東南アジアは多民族・多言語の共存が魅力であり、挑戦でもあります。

ここでインターネットマーケティングを展開するなら、異なる文化や言語に敏感に対応することが肝心。

地域ごとの習慣や価値観を尊重し、心に響くマーケティング戦略を巧みに編み出しましょう。

さらに、東南アジアではスマートフォンの躍進的な普及が見られます。

現代人の手にしみこむような存在感。

そのため、モバイルファーストのアプローチが求められています。

モバイルユーザーにとって快適で使いやすいウェブサイトやアプリを提供することは、成功の鍵。

ユーザーエクスペリエンスを向上させる一方、モバイル広告の効果的な活用も見逃せません。

スマートフォンの力を最大限に引き出し、モバイル時代のトレンドにマーケティングを連動させましょう。

【インド:未知なる可能性】

ここでのインターネット普及率は、2021年現在で約34.4%。約4億5,300万人がデジタルの可能性に触れています。

この大国でインターネットマーケティングを展開するなら、独自の注意が必要です。

インド市場は価格に敏感な消費者が多いことで知られています。

競争が激しいため、商品やサービスの価格戦略は見逃せません。

魅力的な価格や割引キャンペーンを通じて、消費者の心をつかむ工夫が求められます。

また、インドではモバイル決済の普及が著しい。

便利でスピーディなUPI(Unified Payments Interface)などのシステムを駆使し、簡単な決済オプションを提供することが、顧客の満足度を高める秘訣です。